1. ペットにミネラルウォーターを飲ませても大丈夫?

ペットにミネラルウォーターを飲ませても大丈夫?

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水道水のカルキ臭が苦手、よりミネラルを含んだ水を健康のために、単純に水道水よりおいしいから。様々な理由から、ミネラルウォーターを購入して飲むということは、すっかり当たり前になりました。ペットボトルで購入するだけではなく、家庭用ウォーターサーバーの普及も伸びており、いつでも気兼ねなく大量のミネラルウォーターを使用することができるようになっています。そのため、自分だけではなくペットにも、水道水よりもおいしいミネラルウォーターを飲ませるようになった、という飼い主さんも多いのではないでしょうか。

ペットにもおいしいミネラルウォーターを飲ませたい!?

食事の後や散歩の後、あるいは暑い時期などには、ペットはたくさんのお水を飲みます。一般的には猫はあまり水を飲まず、犬は多く飲みますが、いずれにしてもペットが好きな時に水を飲めるようにしておくのは大切です。 猫よりも多くの水を飲む犬のケースを見ていくと、近年は「犬にはミネラルウォーターをあげてはいけない!」という意見をよく目にするようになりました。これは飼い主がミネラルウォーターを飲むのが当たり前になり、そのブームが犬にまで波及してきたことの現れでもありますが、一体なぜ愛犬においしい水を与えてはいけないのでしょうか。これは、ミネラルウォーターに含まれるミネラル分が原因です。 ミネラルウォーターには、一般的に水道水よりも豊富なミネラル成分が含まれています。そしてミネラルウォーターに含まれるカルシウム、マグネシウムが、犬の体に良くない影響、具体的には尿路結石の原因になるというのです。 犬の体は当然ながら人間よりも小さく、そのため人間にとっては影響がない程度の栄養素でも、犬にとっては過剰摂取となることもあります。カルシウムなども同様で、尿として排出しきれずに、結石となって残ってしまうこともあります。そのため、ミネラル含有量が多いミネラルウォーターは犬に与えるべきではないと言われるようになりました。

ヨーロッパの犬が証明するミネラルウォーター安全説

しかし、この説はいわゆる“俗説”に過ぎず、実際は犬に与えても大きな影響がないともいわれています。とくに科学的な裏付けがある説でもないようで、獣医師の間でも意見が分かれているようです。ミネラルウォーターを与えても大丈夫だという医師の意見としては、ヨーロッパの水は日本と比べて硬度が高い(ミネラル含有量が多い)が、ペットが尿路結石になりやすいということはない、つまり悪影響はないというものがあります。確かにヨーロッパの水はミネラルウォーターに限らず、水道水も日本より硬度が高いので、この説には説得力があるように感じます。 一方で、与えないほうが良いとする医師の意見としては、犬の場合は人間よりも結石ができやすく、それはマグネシウムの代謝がされにくい体質なのが原因、カルシウムも結石の原因になるので極力取らないほうがいい、ということに。少しでもペットの健康を考えれば、病気になる危険があるなら、不安に思うのは当然でしょう。 少なくとも、硬度の高いミネラルウォーターを何度か与えたからと行って、かならず結石ができるということもありませんし、大きな影響はないと考えて良さそうです。とはいえペットの健康を第一に考えるなら、なるべくミネラル成分を含んでいないミネラルウォーターを選びましょう。幸いなことに、国産のミネラルウォーターはそのほとんどが軟水です。中には水道水よりもミネラル成分が少ないものもあるので、そういったものを選んで購入すればいいでしょう。 参考までに、水道水の硬度はどの程度かを確認してみましょう。全国平均では約50.9mlとなりますが、実は地域によって水道水の硬度も異なります。都道府県別に見ると、もっとも硬度が低いのは愛知県の約26.5ml。もっとも高いのは沖縄県で約84.0mlとなります。また東北地方は全体的に硬度が低く、関東地方や九州はやや高めという特徴もあります。とはいえ全国平均値を見ればわかるように、全国どこでも軟水であることに違いはありません。ペットにミネラルウォーターを与える場合は、ラベルに表記された硬度をチェックして、全国平均値よりも高度が低いものを選べば問題はないでしょう。

水の種類よりもたくさんのおしっこが大切

そもそも尿路結石にならないようにするには、水をたくさん飲ませて、たくさん排出させることです。猫や小動物の場合は勝手におしっこをするでしょうが、犬の場合は飼い主のしつけ方により、一緒に散歩に行かないとおしっこをしない、という場合もあるでしょう。しっかりと適正回数のおしっこをさせることは、尿路結石予防に限らず大切なことなので、出来る限り散歩に行く、または散歩中でなくとも犬がおしっこをできる環境を整えるなどのケアが必要です。おしっこの回数を減らすために水を少ししか与えないというのも良くありません。餌とは違い、お水は好きな時に好きなだけ飲めるようにしておくことが大切です。 結論としては、ペットに与える水は水道水でもミネラルウォーターでも問題なし、ただし気を使うならカルシウム、マグネシウムの少ない軟水で。そして度の水を飲ませるかよりも、気を使うべきはしっかりとおしっこをさせることです。トイレのしつけは大変でしょうが、ペットの健康のためにも大切なので、飼い主さんは頑張ってしつけてあげてください。